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ジョハリの窓とは?4つの窓でする自己分析

ジョハリの窓とは、自分と他人の見え方のずれを4つの窓で整理する自己分析のモデル。開放・盲点・秘密・未知の窓の意味と例、信頼できる人とのやり方、一人でもできるアレンジ版、盲点の窓を怖がらずに開くコツまで紹介します。

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この記事の結論

ジョハリの窓とは、「自分が知っているか」と「他人が知っているか」の2つの軸で、自分を開放・盲点・秘密・未知の4つの窓に分けて考えるモデルです。1955年にルフトとインガムが考案しました。自己開示と他者からのフィードバックで、開放の窓を広げていきます。

  • 自分と他人の「知っている・知らない」で、自分を4つの窓に分けて見る
  • 自己開示で秘密の窓が、フィードバックで盲点の窓が小さくなる
  • 盲点の窓は、良いところ探しから始めると怖がらずに開ける
目次 Contents
  1. ジョハリの窓とは? 一言でいうと
  2. 4つの窓を、もう少しくわしく
  3. 窓の大きさは、二つの行動で変わる
  4. ジョハリの窓のやり方:信頼できる人と試す
  5. 一人でもできるアレンジ版
  6. 「盲点の窓」を怖がらずに開くコツ
  7. 自己開示は、どこまでしたらいい?
  8. 窓は、一人では開けきれない

自分のことは、自分がいちばんよく知っている。そう思っていたのに、友人から「あなたって、意外と頑固だよね」と言われて驚いた。反対に、自分では短所だと思っていたところを、「そこがいいところ」とほめられて戸惑った。そんな経験はありませんか。

自分の目に映る自分と、人の目に映る自分は、少しずつ違います。どちらが正しいというより、それぞれ見えている場所が違うのです。

そのずれを、4つの窓に分けて整理するのが「ジョハリの窓」です。就職活動の自己分析や研修で使われることが多いのですが、本来は、人との関わりの中で自分を知っていくための考え方です。

この記事では、ジョハリの窓の意味と4つの窓を、例とともに紹介します。信頼できる人と一緒にやる方法と、一人でもできるアレンジ版も紹介します。いちばん気になる「盲点の窓」を怖がらずに開くコツも、あわせてまとめました。

ジョハリの窓とは? 一言でいうと

ジョハリの窓とは、「自分が知っているか」と「他人が知っているか」という2つの軸で、自分を4つの窓に分けて考えるモデルです。

1955年、アメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが、グループでの学び合いを研究する中で考案しました。「ジョハリ」は、二人の名前(ジョーとハリー)を組み合わせた呼び名です。

4つの窓は、次のように整理されます。

自分が知っている自分が知らない
他人が知っている開放の窓盲点の窓
他人が知らない秘密の窓未知の窓

ポイントは、窓の大きさは人によって違い、関わり方しだいで変えられるという点です。ジョハリの窓は、自分を分類して終わるための図ではありません。窓の大きさがどう変わっていくかを考えるための図です。

4つの窓を、もう少しくわしく

開放の窓:自分も他人も知っている自分

自分でもわかっていて、まわりの人にも伝わっている自分です。「明るい」「時間に正確」「料理が好き」など、自己紹介で話すような面がここに入ります。

開放の窓が広い関係では、相手に誤解されにくく、気をつかいすぎずにいられます。

盲点の窓:自分は知らないが、他人は知っている自分

人からは見えているのに、自分では気づいていない自分です。話すときに手がよく動く、困っている人にすぐ声をかける、緊張すると早口になる、などです。

盲点の窓というと、欠点を思い浮かべるかもしれません。でも実際には、自分では当たり前すぎて気づいていない長所も、たくさんここに入っています。

秘密の窓:自分は知っているが、他人は知らない自分

自分では知っているけれど、人には見せていない自分です。実は人見知り、昔の失敗、ひそかな夢、コンプレックスなどがここに入ります。

秘密があること自体は、悪いことではありません。ただ、隠しておくことにエネルギーを使い続けていると、人といるだけで疲れやすくなります。

未知の窓:まだ誰も知らない自分

自分も他人も、まだ気づいていない自分です。やったことのない分野の才能や、経験したことのない状況での反応などがここに入ります。

未知の窓は、新しい挑戦や出会いの中で、少しずつ開いていきます。「こんな自分がいたのか」と驚く瞬間は、この窓が開いたときです。

たとえば、頼まれて仕方なく引き受けた幹事の役で、人をまとめるのが意外と楽しいと気づく。旅先でトラブルに遭い、自分が思ったより落ち着いて動けることを知る。未知の窓は、頭で考えるより、慣れない場所に身を置いたときに開きやすいものです。

窓の大きさは、二つの行動で変わる

ジョハリの窓では、開放の窓を広げることが、人間関係と自己理解の両方を深めると考えます。そのための行動は二つあります。

一つは、自己開示(自分のことを相手に話すこと)です。自分のことを話すと、秘密の窓の一部が開放の窓に移ります。もう一つは、フィードバック(相手から見た自分を教えてもらうこと)です。人から教えてもらうと、盲点の窓の一部が開放の窓に移ります。

二つが重なると、未知の窓にも光が当たります。話してみて初めて「自分はこう思っていたのか」と気づく。人の言葉をきっかけに、まだ知らなかった自分が見えてくる。そんなことが起きるのです。

ジョハリの窓のやり方:信頼できる人と試す

ジョハリの窓でよく使われるのが、性格を表す言葉のリストから、自分と相手がそれぞれ選び合う方法です。ここでは、身近な人と気軽にできる形を紹介します。

言葉のリストは、市販のものでも自作でもかまいません。たとえば、次のような言葉です。

明るい、慎重、頼りになる、聞き上手、好奇心が強い、粘り強い、穏やか、几帳面、行動が早い、面倒見がいい、正直、気配りができる、独創的、冷静、ユーモアがある、柔軟、まじめ、自由、情に厚い、論理的

選ばれなかった言葉は、未知の窓の候補です。今は表に出ていない面かもしれないし、これから育つ面かもしれません。

結果を見るときは、窓ごとの言葉の数にも目を向けてみてください。開放の窓に言葉がたくさん集まったなら、あなたは自分の見せ方と人からの見え方が近い人です。盲点の窓が多いなら、自分が思う以上に、人にはいろいろな面が伝わっています。秘密の窓が多いなら、まだ人に見せていない面を多く抱えているのかもしれません。どの結果にも、良い悪いはありません。今の関係の中で、自分がどう見えているかを知るための材料です。

うまく進めるために、いくつかの約束ごとを決めておくと安心です。選ぶのは肯定的な言葉だけにする。相手の選んだ言葉に反論しない。お互いに、選んだ理由を一言添える。協力してくれる人は、家族、友人、同僚など、関係の違う人を2〜3人選ぶと、場面ごとの自分が見えてきます。

職場やチームで使うときに気をつけたいこと

ジョハリの窓は、もともとグループでの学び合いから生まれた考え方です。研修やチームづくりで使われることも多いのですが、職場で行うときには少し配慮がいります。

上司と部下のように立場に差があると、本音の言葉は選びにくくなります。また、結果が評価や査定に使われるのではないかと感じると、人は無難な言葉しか選ばなくなります。参加するかどうかを本人が選べること。結果を本人以外が記録しないこと。この二つを最初に約束しておくと、安心して取り組みやすくなります。

一人でもできるアレンジ版

協力を頼める人がいないときや、まずは一人で試したいときは、次のような方法があります。

人から言われた言葉を集める

これまでに人から言われて、印象に残っている言葉を書き出します。ほめ言葉、意外だった一言、何度も言われること。通知表の所見や、職場の評価面談のメモも手がかりになります。

自分ではピンとこない言葉が、盲点の窓の候補です。「そう見えていたのは、どんな場面だったのだろう」と、その言葉の背景を想像してみてください。

場面ごとの自分を比べる

職場、家族、古い友人、趣味の仲間。それぞれの場で、自分がどう見られていそうかを書き出してみます。場によってまったく違う言葉が並ぶなら、それぞれの場で見せている窓の大きさが違うということです。

「この人たちには、こういう面はまったく見せていない」と気づいたら、それが秘密の窓です。見せたほうがいいとは限りません。ただ、どこでどんな自分を出しているかを知るだけでも、自分の輪郭ははっきりしてきます。一人でできる自己分析の方法は、自己分析のやり方|一人でできるワーク7選でも紹介しています。

「盲点の窓」を怖がらずに開くコツ

盲点の窓を開くのは、少し勇気がいります。人からどう見られているかを聞くのは、誰にとっても怖いものです。

良いところから聞く

最初は、「私の良いところ」「私がよく頼られること」から聞いてみてください。盲点の窓には、欠点だけでなく、自分では気づいていない強みもたくさん入っています。人に言われた良いところを手がかりに強みを言葉にする方法は、強みの見つけ方|資質と才能を言葉にするで紹介しています。

一人の意見で決めつけない

一人に言われたことは、その人との関係で見えている一面にすぎません。何人かから似たことを言われたら、考えてみる価値があります。反対に、一人だけが言っていることは、「そういう見え方もある」と受け取っておけば十分です。

すぐに受け入れなくていい

意外な言葉を聞いたら、受け入れるか拒むかを、その場で決めなくてかまいません。「そう見えることもあるんだね」と、いったん預かる。数日たって落ち着いてから考えると、受け取れる部分が見えてくることがあります。

相手に伝えるときの言葉選びについては、フィードバックとは?成長につながる伝え方も参考にしてみてください。

自己開示は、どこまでしたらいい?

開放の窓を広げるといっても、何でも話せばいいわけではありません。自己開示には、ちょうどいい深さとタイミングがあります。

初対面でいきなり重い打ち明け話をすると、相手は受け止めきれずに戸惑います。自己開示は、相手が話してくれたら自分も少し話す、という「お互いに少しずつ」がうまくいきやすい形です。信頼関係の育て方は、ラポールとは?信頼関係を築く5つのコツでも触れています。

そして、話さないと決めた秘密があってもかまいません。秘密の窓は、自分を守るための大切な場所でもあります。開くかどうかを選べることが、何よりも大事なのです。

窓は、一人では開けきれない

ジョハリの窓が教えてくれるのは、自分を知ることは一人だけの作業ではない、ということです。自分の中をどれだけ見つめても、盲点の窓は自分の側からは見えません。

人に話してみる。人の言葉を聞いてみる。その小さなやりとりの中で、窓は少しずつ開いていきます。自分の盲点について、もう少し知りたい人はスコトーマとは?心の盲点に気づく方法もどうぞ。

まずは、信頼できる人に一つだけ聞いてみてください。「私って、どんなときに楽しそうに見える?」。返ってきた答えの中に、まだ知らなかったあなたが、少しだけ顔をのぞかせているかもしれません。

A question for you

あなたへの問い

人から言われて意外だった、あなたについての一言は何ですか?

このメモは、あなたのブラウザの中だけに保存されます。誰にも送信されません。

よくある質問

ジョハリの窓は、一人でもできますか?

できます。これまで人から言われた言葉を思い出して書き出したり、場面ごとの自分をふり返ったりすれば、一人でも盲点の窓に近づけます。ただ、他人の視点が入るほど気づきは深まるので、いずれは信頼できる人と試してみるのがおすすめです。

誰とやるのがいいですか?

あなたのことをある程度知っていて、否定せずに話を聞いてくれる人が向いています。家族、友人、同僚など、関係の違う人に頼むと、場面ごとに違う自分が見えてきます。最初は2〜3人で十分です。

秘密の窓は、全部開いたほうがいいのですか?

その必要はありません。誰にでも、話したくないことはあります。自己開示は、信頼できる相手に、少しずつ、自分のペースで行えば十分です。無理に打ち明けると、かえって関係がぎこちなくなることもあります。

ジョハリの窓の「ジョハリ」とは、どういう意味ですか?

考案した二人の心理学者、ジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリー・インガム(Harrington Ingham)の名前を組み合わせた呼び名です。特別な意味をもつ単語ではありません。

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References

  • Luft, J., & Ingham, H. (1955). The Johari window, a graphic model of interpersonal awareness. Proceedings of the Western Training Laboratory in Group Development. University of California, Los Angeles.
  • Luft, J. (1969). Of Human Interaction. National Press Books.
  • Vazire, S. (2010). Who knows what about a person? The self–other knowledge asymmetry (SOKA) model. Journal of Personality and Social Psychology, 98(2), 281–300.
  • Collins, N. L., & Miller, L. C. (1994). Self-disclosure and liking: A meta-analytic review. Psychological Bulletin, 116(3), 457–475.
  • Jourard, S. M. (1971). The Transparent Self (Rev. ed.). Van Nostrand Reinhold.
  • 厚生労働省「まもろうよ こころ」

本当の人生を生きる 編集部

コーチング・NLP・心理学の書籍や研究をもとに、自分を知るための知恵を、やさしい言葉でお届けしています。記事は編集方針に沿って作成し、定期的に見直しています。